ちなみに現在セントラルの本社工場ではカローラなど年間12万台ほどを生産。東北の新工場も年産台数は変わらず、また従業員数も大きくは変わらないものと見られています。設備投資額は500億円程度で、2010年の稼働開始が目標。東北が候補地に挙がったのは、セントラルが機械設備工場を宮城県に持っていることと、トヨタ自動車東北がこれまた宮城にブレーキ関連部品製造工場を持っていることから、物流などを考慮して東北となったようです。
トヨタが国内工場を建設するのは、1993年以来。久しぶりの国内新工場であります。最近は海外市場での現地生産が進み、世界各地で生産工場が建設されている。日本の自動車市場は縮小傾向にあることもあって、最近は国内に新工場が建設されることはあまり多くない。せいぜいホンダの寄居工場くらいです。
今回の新工場建設は、生産台数を伸ばすというよりも、既存の工場の代替的要素が強い。よって、輸出増に対応するとかそういったことではありません。しかし、トヨタからしてみれば、やはり設備老朽化を払拭し、新たな工場で効率的に生産したいという思いが強いのでしょう。新工場ならば、現在の相模原市の工場よりは環境にも優しくなるはず。
自動車の製造工場は、現地に新たな雇用を生むという。よって東北からは歓迎されるでしょう。ただ、それは単に新たな工場が建設される場合。今回のように代替的な要素が強い場合、つまり相模原工場が閉鎖になることが予想される場合はどうなのでしょうか。今相模原工場で働いている職員は、東北へ移転するのか? それとも失業することになるのか。どういう事情が興味深いところではあります。 (新美)

