具体的には、バンパーに内蔵されたセンサーが歩行者との衝突を検知し、コントロールユニットがフードを跳ね上がる必要性があるかを判断。ボンネット跳ね上げが必要と判断されると、火薬式のアクチュエータを作動させて、エンジンフードの後端を持ち上げます。日産は今秋発売予定の新型スカイラインクーペより、この「ポップアップエンジンフード」を採用するそう。
ポップアップエンジンフードの一番の大きな利点は、歩行者保護。歩行者とクルマが衝突した場合、まずバンパーが歩行者の膝くらい(まぁ車種が歩行者の身長にもよりますが)に当たり、歩行者はその後ボンネットに倒れ込む形になる。その後、ボンネットの後端(フロントガラス側)に頭部がぶつかります。
ぶつかった時に一番致命傷を与えるのが、ボンネット下に収まっている構造物。例えばエンジンは剛性の高い硬い部品で作られている。これに頭をぶつけたらひとたまりもありません。そこでポップアップエンジンフードが大きな役割を果たす。持ち上がることでクラッシャブルゾーンを増大させ、頭部のエンジン衝突を防いでくれるのです。
実はこの技術、だいぶ前から実用化されている。ホンダは2004年8月に「持ち上がりフード」ととして同じような技術を発表しているし、ジャガーも「瞬きよりも短時間で、ボンネットが持ち上がる!」と謳いながら、現行XKに採用しているのです。よって、そこまで驚くべき技術ではありません。ただ、個人的に気になったのは、新型スカイラインクーペへ初搭載されるという点。VVELでもそうだけれど、新型スカイラインクーペは、日産の最新技術がかなり多く投入されそうです。
多くはエンジンとボンネットフードの間に空間を多めに設定し、歩行者の頭部とエンジンが強く衝突しないようにしている。他にもエンジンを低く搭載するなど、メーカーは色々な策を練っています。しかしエンジンとボンネットの間を広くとろうとすると、ボンネットが少し盛り上がったデザインになったりするなど、デザインの面でなかなか大変。となれば歩行者頭部保護というだけでなく、デザインの面でも「ポップアップエンジンフード」はかなり有効です。 (新美)
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2007/_STORY/070802-01-j.html

