どのように有効かというと、簡単に言えば「吸気の状況をより細かく制御できる」ということ。吸気流速だったり吸気量だったりは、エンジンの回転数やアクセルの踏み込み量によって最適量が大きく違う。それを綿密に制御することで、様々なパフォーマンスアップを狙っているのです。例えばポンピングロスが減って燃費良くなっているし、一方で出力増大も見込める。日産によれば排ガスのクリーン度も向上するとのこと。
ただ日産によれば、パフォーマンスアップだけでなくVVELのメリットは中低負荷運転時の燃費向上効果が大きいそう。そのため中低負荷運転の多い大きな排気量のクルマで、いかに実用域での燃費が良くなるか注目であります。
VVELが搭載される最初のエンジンは、北米で8月に発売されるインフィニティG37クーペ(日本ではスカイラインクーペとして発売される)。実際どれくらいのパフォーマンスを誇るかといえば、3、7リッターという排気量で330馬力。ポルシェの911カレラ(3、6リッター水平対向エンジン)の最高出力が325馬力であることを考えれば、ハイパフォーマンスであると言えるでしょう。
VVELはかなり複雑な機構ですが、ハイパフォーマンスかつ環境にも優しいという、相反する2つの性質の両立を高次元で実現したもの。いくらハイパフォーマンスでも燃費悪ければ時代遅れだと言われるし、燃費が良くてもつまらないエンジンでは評価されない。難しい時代ではありますが、それを切り抜ける日産の基幹技術となるはず。
日産はニッサン・グリーンプログラム2010において、ディーゼルエンジンと同等レベルまでCO2排出量を削減するガソリンエンジン(CO2約20%)を開発して、2010年度よりグローバルに投入する計画を発表済み。ハイブリッドなどでは遅れ気味の日産ですが、ハイパフォーマンスかつ低燃費なガソリンエンジンでは、トヨタに遅れを取るまいと頑張っている。そろそろ「技術の日産」の復活が見えてきたか? (新美)
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2007/_STORY/070329-01-j.html