報告会は益子社長の挨拶で幕を開けた。益子社長は「今年のダカールラリーは何か起こるんではないかと、終始ドキドキしながら観戦しました。もちろん、競技車両と市販車はかなり違っていますが根本は同じなので、ダカールラリー優勝の喜びは一塩でした。今後はパジェロのショートボディに今年のダカールラリー優勝を記念したレプリカステッカーのオプション設定なども検討しているところです」と語った。
続いて登場したのは優勝コ・ドライバーのジャン‐ポール・コトレ選手。コトレ選手はラリーを振り返り、「難しいラリーだったので、モロッコで一度ペースダウンし、後半戦が始まるモーリタニアでアタックする作戦を立て、目論み通り優勝できた。通常なら1時間半から2時間かかるクラッチの交換をわずか15分で完了できたこと(砂漠でのスタックからの復帰ためにクラッチに大きな負担がかかり、クラッチ交換を必要とするケースも多い。07年モデルのパジェロエボリューションは迅速にクラッチ交換を出来る構造になっていた)も優勝に大きく貢献した」とコメント。
5位入賞の増岡選手は「今年のパジェロは、初年度から非常に完成度が高かった。今年は守りのラリーを想定していましたが、予想通り耐久力でトゥアレグと明暗を分けたと思います。来年こそ優勝したいですね」。
チームスタッフからはモータースポーツ部長の中山氏の言葉を紹介しよう。「07年モデルで一新されたパジェロエボリューションは高い総合力、信頼性を目指して開発しました。前半はフォルクスワーゲン、後半もBMWとの激しい戦いとなりましたが、最終的には総合力の高さで優勝できたのだと思います。今後はクラッチなどの細かいトラブルの防止、熟成を進めていきます」
優勝報告会には今月末の発表を前にした最終チェックも兼ねてダカールラリーのサポートカーに採用されたデリカD:5のドライバーを務めた田口勝彦選手も出席。田口選手は「舗装路、砂漠、土漠などいろいろなコンディションのあるコースを7000kmも走ったのは貴重な体験になりました。チーム力や増岡選手の体力、精神力など今年のダカールラリーで吸収したものを本業のラリーに生かしていきたいです」。デリカD:5の最終チェックも大成功だったようである。
そして、報告会後半にはセリエス監督、ペテランセル選手も登場。エリエス監督は「とても嬉しい。中盤からプッシュする作戦が大成功だった。これからも応援して欲しい」、ペテランセル選手も「難しいラリーだった。確実に走る作戦を立てたのが今年の勝因だったと思う。クラッチトラブルにもうまく対応できてよかった」と喜びを語った。
報告会では将来的なディーゼルエンジンへのスイッチの可能性についても話が挙がるなど、「パジェロエボリューション」の名前の通り、更なる進化が期待できそう(現時点ではディーゼルエンジンはパワーで有利でも、重い分で不利な面もあるため近い時期での変更はないとのこと)。ダカールラリー優勝、プライベートの形で再開されたWRCへの参戦、デリカD:5の登場など、最近の三菱には明るい話題が多い。今年の自動車業界は三菱への注目度が大きく高まりそうである。(永田)
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/pressrelease/j/motorsports/detail1585.html

