優勝したのはベテランセル選手で、2年ぶり3度目の総合優勝。2輪時代と合わせると通算9回目の総合優勝獲得です。三菱としては7連覇となり、通算12勝目を記録。総合2位には前回大会優勝のアルファン選手が入り、三菱のワン・ツーフィニッシュ! 何とも記念すべき大会ですね。
総合3位は最後まで堅実に走り続けたシュレッサー選手(オリジナルバギーで参戦。1999年と2000年に総合優勝)。相次ぐトラブルで後退し、終盤はチームプレイに徹していた増岡選手は総合5位と、最後の最後で順位を上げ(総合4位のアルアティヤ選手がペナルティを受けたため)、3年ぶりの完走を果たしています。ロマ選手は総合13位でした。
途中まで三菱勢を大きく苦しめたVWはミラー選手の総合4位が最高。スーザ選手が7位、サインツ選手が9位、ドゥビリエ選手が11位となっています。
優勝したベテランセル選手は「最高の気分です。ダカールラリーの総合優勝に代わる喜びはありません。我々の新型『パジェロエボリューション』のドライビングフィールは素晴らしく、走らせる喜びがありました。もっとも、最後の最後で余計な問題を抱えたくはなかったので、昨日はかなり神経質になっていましたし、今日のショートステージでもできるだけゆっくり走りました。今大会でステージ優勝を獲得することはできませんでしたが、私が2輪時代にチュニジアで行われたラリーで初めての優勝をつかんだときも、トップタイムを出すことは一度もなく勝ったんです。まして、ダカールラリーのような長丁場の戦いでは、ステージ優勝そのものは最重要項目ではありませんからね。とはいうものの、我々はより進化しなければならないと改めて思いました。これからの1年を有効に活かして、次回のダカールラリーで再び勝利を目指したいと思います」とコメント。
今大会は昨年にも増して三菱とVWの争いが激化した年でした。特に前半はVWがトップ3を独占。VWのディーゼルターボは、三菱のガソリンエンジンに対してレギュレーションが緩いということもあって、速さではVW有利と言われていました。序盤はその予想通りの展開となり、三菱は焦ったと思います。
ただ、前回大会もVWは前半強かったものの、後半は三菱が盛り返して優勝していた。今年もその意味では前回大会の再現だと言えるでしょう。三菱を襲ったトラブルが前半であったのも、幸運でした。後半に同じトラブルあったら、盛り返す時間ありませんでしたから。パンクだけでなくクラッチトラブルが4度あったことは、来年に向けた大きな課題。
VWがマシンの信頼性を上げてきたら、三菱の優勝はより難しくなる。けれど、VWという強力なライバル出現はダカールラリーをより面白くするだけでなく、三菱にとってもいい影響があるはず。両者が切磋琢磨すれば、さらに素晴らしいマシンが出来上がってくるはずです。
バイオディーゼルで参戦した元F1ドライバーの片山右京選手は67位。日産パスファインダーで参戦していた篠塚建次郎選手は58位という成績。2輪部門はシリル・デプレ選手が2年ぶり2度目の優勝を飾っています。
かなり盛り上がった今年のダカールラリー。三菱の優勝はやはり嬉しいものです。WRC初戦のモンテカルロでもガルデマイスター選手が7位となかなかいい成績を残していますから、三菱からすればこれ以上ない1年のスタートを切ったことになる。モータースポーツでの活躍に、今後は新型ランサーやD:5など期待大の新型車もデビュー予定。今年は三菱が大爆発するかもしれません。(新美)

