アルコール・インターロックはエンジン始動前に運転席近くへ設置されたストローに呼気を吹き込み、呼気中アルコール濃度が規定値以上だった場合はエンジンがかからないというもの。ヨーロッパやアメリカなどでは既に実用化されており、義務化されている国もあります。
これを装着すれば、ある程度の飲酒運転防止は期待できる。けれど他方で、「他の飲酒していない人に呼気を吹き込んでもらっても分からない」といった弱点もあります。よってアルコール・インターロックの効果を疑問視する声もある。
実際のところどうなのか。ポイントは「飲酒運転の厳罰化」にあります。6月に可決された道交法改正案では、飲酒運転の厳罰化が盛り込まれている。その中で重要なのは、「飲酒運転の同乗者も厳罰化される」ということ。最高で50万円の罰金となります。これだけ厳しい罰則となれば、まず飲酒運転のクルマには誰も乗りたくないでしょう。もちろん自分の命が危険にさらされるということもありますが、何よりこうした厳罰化の効果は想像するより大きいはず。
となれば「同乗する飲酒していない人に呼気を吹き込んでもらう」という技はできなくなる。まぁその飲酒していない人が運転すればいいだけの話かもしれませんが、免許を持っていないことだって考えられる。
多くの飲酒運転者は、同乗者を伴わず1人で運転していることが多いと思います。そういった状況では、アルコール・インターロックはある程度を効果を発揮してくれるのではないでしょうか。残る問題は「空気」。ビニールなどに空気を入れ、それをストローへ入れたら、エンジン始動してしまうなんてことは絶対に避けなければなりません。呼気中アルコール濃度を測れるくらいの装置だから大丈夫だとは思いますが、二酸化炭素濃度などによって空気と呼気を嗅ぎ分けるくらいの機能は最低限必要であります。
ある会社がアルコール・インターロックの装着義務化の賛否をアンケートで調査したところ、3万9844の回答のうち、実に3万2628が賛成だったとのこと。賛成は8割にも上ります。飲酒運転による悲惨な事故を少しでも減らすため、こうした装備に大きな期待が寄せられています。 (新美)