試算したのは2004年の交通事故について。驚くべきことに、その結果は6兆7460億円にも及ぶという。これは2004年GDP(国内総生産)の1、4%にもなる。
今回で3回目となる経済的損失の調査。2回目までは治療費や車の修理費など「金銭的損失」だけを扱ってきたものの、3回目は国際的な比較を可能とするため死亡者の失った将来の喜びなど「非金銭的損失」も試算しています。被害者1人あたりで見ると、金銭的損失は3317万円(死亡した場合)。非金銭的損失は2億2600万円にもなる。
金銭的損失はともかく、非金銭的損失については被害者の心理をお金に換算するため、なかなか難しい部分がある。ちなみに今回の調査では、非金銭的損失を「WTP(支払意思額。交通事故の死亡リスクを減少させる交通安全対策に支払ってもよいと考える額をアンケートから割り出した)」で計算している。ともあれ交通事故による損失がGDPの1、4%というのは、いかに交通事故の社会に与える影響が大きいか、改めて考えさせられます。
まず交通事故を減らすこと。メーカーと国、そしてユーザーがしっかり協力して取り組むしかありません。それから調査からも分かるように、被害者の心理的な部分である「非金銭的損失」のいかに大きいことか。つまり被害者の心理的な被害をできるだけ軽減すること。警察の対応もそうだろうし、とにかく被害者をいたわる体制を、もっともっと拡充してくべきではと考えます。(新美)